どうも。ケイトです。
第二次世界大戦を勉強していると必ずでてくるファシズム。なんとなく雰囲気はつかめているけど説明するとなると難しくないですか?
ファシズム自体が世界史の試験にでることはないですが、世界史を学ぶ上で知っておいても損はないので、今回はファシズムってなに?っていう話をしていこうと思います。
ファシズムとは?
ファシズムとはずばり、独裁政治のもとで議会制民主主義が否定され、軍事警察が国民の権利や自由を抑圧するような国家体制のことです。
ファシズム国家のもとではナショナリズムが強調されます。国家元首への敬礼、国旗や国歌への拝礼の強要されるのです。
これは国益が優先されるから。その結果、国民の人権や自由は奪われます。それゆえファシズムは「全体主義」とも言われます。個人の自由や利益よりも、全体の秩序や利益という訳です。
ファシズムが見られた国家として有名なのが、ご存知の通り、イタリアで、ムッソリーニが結成したファシスト党。ドイツのヒトラーのナチ党。日本型ファシズム(天皇制)国家ですね。
日本は、天皇を崇拝させ、軍事が政権を握ったという形です。「○○しません。勝つまでは」とか全体主義の代表ですね。
ドイツ、イタリア、日本のファシズムはそれぞれ若干違うのですが、国民の抑圧や軍事警察という点でどれもファシズムであると言えます。
なぜ生まれた?
それではなぜこのような恐ろしい国家体制が生まれてきたのでしょうか?そしてなぜ、ドイツ、イタリア、日本の3国なのかというのも気になるところですよね。
ファシズムの台頭は、第一次世界大戦後の世界恐慌に遡ります。
世界恐慌は世界中の国の経済に悪影響をもたらしたわけですが、お金や土地を持っている人と、ほとんど何も持っていない人だったらどちらが影響が少ないと思いますか?
もちろん、お金や土地を持っている人ですよね。国で言えば、イギリス・フランス・アメリカです。彼らは「持てる国」とも言われます。
一方で、後発組というか、帝国主義に乗り遅れて、お金も土地もあまり持っていない国、ドイツやイタリア、日本というのは、「持たざる国」と言われます。
そこで「持たざる国」である彼らは考えます。
自分達の現状をなんとかしたい。でもなにもしないと改善しない。だからこそ、「持てる国が中心のヴェルサイユ体制・ワシントン体制をぶっ壊し、軍事力で他国を圧倒して、自分らの名を知らしめてやろう」と。
そのためには1つの国で国民が団結する必要があります。そこで、世界恐慌による経済不況に苦しめられた中間層の多数派に対して、
「今までのような議会制の権力はだめだ!世界を変えるために社会革命を起こすことが必要なんだ!」
と呼びかけ、彼らを取り込みました。
また、人というのは自分らと違う人がいると団結しやすくなり、そして自分らと違う人を排除したくなる心理を持っていますから、ファシズムでは、ナショナリズムを強調し、
「俺たちは優れたアーリヤ人だ!ユダヤ人は屑だ!追い出せ!」
ととんでもないことを呼びかけたわけです。
当初は、ファシズムを危険視する党や資本家も多かったのですが、共産主義革命を抑えるのにめっちゃ便利だと気づいてしまい、容認するようになりました。
特にお金持ちは、共産主義下になってしまうと財産を奪われてしまう。
人は切羽詰まると正しい判断ができなくなりますし、そこにカリスマ的なリーダーがいると従いたくなります。特にヒトラーはカリスマ的存在として国民の目に映り、支持を集めました。
まとめ
いかがでしたか?ファシズムの解説でした。
なんとも恐ろしい体勢ですが、過去を繰り返さないことが大切ですね。切羽詰まると本当に人間はなにをしでかすか分かりませんが、正しい行動ができるよう心がけていきたいものです。
それでは、またお会いしましょう!
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