どうも!ケイトです。
今回は、みんな大嫌い文化史の中でも、ややこしい部類に入るイスラームの文化史について解説していきます。
それではいきましょう!
Contents
歴史学の発展
イスラーム世界での主な学問は、アラビア語ってなに?というのを研究する言語学、
コーランってどんな風に読んで、それをどう受け取ればいいんだろう、というのを研究する神学や、
書いてある規則を研究する法学が中心でした。
研究するための施設がマドラサでしたよね。
しかし、これらの学問を研究するには、○○を研究していることが大前提でした。
それはなんでしょう?
はい、そうですね。歴史です。ハディースと呼ばれる多数の伝承を研究史料として活用して、昔はどのように捉えていたのだろう?というのを知り、新しい考えを発展させていったのでした。
このように歴史は、法学、言語学、神学などの学問の研究を進めるために用いられた補助手段でしたが、そのうち本格的に研究されるようになり、歴史学として独立します。
学問って全然繋がりがなさそうで、実はかなり密接に関連していて面白いですよね。数学とかも哲学から派生した学問ですからね。
さて、この歴史学で大活躍した人物を2人挙げておきます。
1人目はタバリー。「預言者たちと諸王の歴史」という、610年に○○があって〜、というような年代記述形式の世界史本をつくりました。
2人目は、イブン=ハルドゥーン。「世界史序説」を著します。
王朝はこのように起こり、このように栄え、このように滅びるのだという法則性を見出し、書いたものです。
歴史学はタバリーとイブン=ハルドゥーン、覚えておきましょう。
タンバリン予見、春除雪
タバリー(タンバリン)
預言者たちと諸王の歴史(予見)
イブン=ハルドゥーン(春)
世界史序説(除雪)
春に除雪することになると予見したタンバリンさん
学問
知恵の館では、ギリシア文献がアラビア語に訳されます。おい、待て、知恵の館ってなんだ!?という話ですね。
知恵の館というのは、830年頃にアッバース朝のバグダードに作られ、ギリシア語文献を、アッバース朝の人々も読めるようにアラビア語に翻訳するなどの活動を行っていた研究機関です。
知恵の館のおかけで、ギリシアの文献がアラビア語で読めるようになり、様々な知識に触れることができるようになり、イスラーム教徒は学問にハマります。
そして、彼はヨーロッパの人々が見習うまでに、学問を発達させました。主に、医学、天文学、幾何学、光学、地理学などです。
インドからは、医学、天文学、数学を学びます。
特に、アラビア数字やゼロの概念、十進法を取り入れたことで、目覚しく学問を発達させました。
中東は後進的だと主張する典型的なオリエンタリズムを主張する人も少なくないですが、この当時は、中東地域の方が先進的だったんです。アラビア語が起源の言葉も沢山ありますしね。
ここで覚えておきたい人物をまた2人紹介します。
1人は、フワーリズミー。代数学、三角法の開発を成し遂げます。(すげえ)これはヨーロッパに伝えられます。
2人目はウマル=ハイヤーム。正確な太陽暦を作ったりしました。またこの人は詩の才能もあり、「ルバイヤート」という詩集も出版しました。
数学系はフワーリズミーとウマル=ハイヤーム、と覚えておきましょう。
ふわふわスイーツが流行るばい
フワーリズミー(ふわふわ)
数学(スイーツ)
ウマル=ハイヤーム(はや)
ルバイヤート(るばい)
哲学
哲学分野では、アリストテレス哲学の研究が中心でした。
イスラーム世界の人々は、勉強熱心でギリシア哲学の用語、方法論をしっかり学んだため、それによって体系立てられたイスラームの神学体系も合理的かつ客観的でした。
ここで覚えておきたいのは3人。
1人目はガザーリー。イスラーム神学者として有名で、信仰の仕方の一つであるスーフィズムを認めていました。
2人目はイブン=シーナー。彼は医学者でもありました。ラテン語では、アヴィケンナとも呼ばれます。
3人目はイブン=ルシュドです。ラテン語では、アヴェロエスとも呼ばれます。アリストテレス哲学の研究を行いました。アテナイの学堂という絵にも描かれています。
ちなみに本名は、アブー・アル=ワリード・ムハンマド・イブン・アフマド・イブン・ルシュドでした。(長え)
哲学は、ガザーリー、シーナー、ルシュドと覚えておきましょう。
飾りの神、シンナーで威嚇、ムッシュtetsu
ガザーリー(飾り)
神学(神)
イブン=シーナー(シンナー)
医学者(威嚇)
イブン=ルシュド(ムッシュ)
哲学(tetsu)
ムッシュ・テツっていう男は、装飾界で神のような存在だったんですが、ある日暴漢に襲われ、それでもシンナーを振りまいて撃退するという荒技を成したという語呂合わせです(笑)
文学
文学では、アラビアンナイト(「千夜一夜物語」)がアラビア文学で代表的です。アラビアンナイトといえば、アラジンですね~
これはショートストーリーがまとまったもので、説話文学の代表的な作品です。
また、イブン=バットゥータという人物は、世界中を旅行して、「三大陸周遊記」という旅行記を記しました。
芸術
イスラーム世界での有名な美術を簡単に紹介します。
モスク建築は、イスラーム独特の世界観を生み出すものの一つとして確たる地位を築いていますね。
モスク建築はミナレットという光塔を持ちます。上の写真がミナレットですね。
美術面では、細密画(「ミニアチュール」)と、アラベスクが有名です。細密画というのは、絵の技法の一つで、中国の技法が応用されています。
アラベスクというのは、イスラームというワードを聞いたときに思い浮かぶような、文様の名前です。
なかなか独特な雰囲気を醸し出す文様ですよね。
イブンって?
さっきからイブンイブンと連呼していますが、イブンってなに?と思った方もいますよね。
え?なに?全員兄弟なの?みたいなね。
実は兄弟ではありません。
イブンというのは、「息子」という意味なんです。そして、そのあとに来るのは父親の名前です。
なので、例えば、イブン=ハルドゥーンは、「ハルドゥーン」の「息子」という意味になるんです。
教科書に載っている名前は実は、唯の血筋なのですね。この話を知ったとき、「あ~なるほどね~」と納得しましたが、覚えにくさは変わりませんでした。
まとめ
いかがでしたか?
イスラームの文化を分かりやすく解説しました。
ここで皆さんに宿題です。紹介した人名や作品を1週間以内に覚えて下さい。頑張って☆
ここでお知らせ!
今だけ無料で「偏差値50代でも○○するだけで関関同立・MARCH合格レベルに到達できる革新的世界史勉強法」を配布しています
ぜひゲットして、効率良く世界史の成績を上げていきましょう。
以下のボタンから、メルマガ登録して頂くと、手に入れることができます。
それではまた会いましょう!
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。