どうも!ケイトです!
中国史って得意ですか?私は苦手でした。特に苦手な人が多いのは制度史、税制ですね。
ということで今回は、一条鞭法、地丁銀、両税法の違いを分かりやすく解説していきます!
Contents
一条鞭法、地丁銀、両税法の違い
両税法→唐の時代から明で一条鞭法が導入されるまで実施された税法で、資産に応じて納税額を変えるという制度。
一条鞭法→明の時代。複雑なシステムだった課税制度を見直すために、全ての税を銀で納めましょうと決めたもの。
地丁銀→清の時代。人頭税を土地税に組み込んだ制度。
それでは見ていきましょう!
両税法
唐の時代から明で一条鞭法が導入されるまで実施された税法で、資産に応じて納税額を変えるという制度です。
それまでは、どんな税制だったか覚えていますか?そう、均田制、租庸調制ですね。
これらは簡単に言えば、人頭税をとる制度でした。
人頭税とは、一人一人均等に徴収するもので、戸籍をつくり、それぞれに土地を与えて、一律に税額を定めたのです。
だから、政府の税収は定額×納税者数でした。
一見良さそうな税制ですよね。しかし落とし穴がありました。
納税者が減ると、税収が減るってことです。
生活が苦しくなり、土地をほっぽり出して、本籍がない場所へ移り住み、税金から逃れる農民が出てきてしまったのです。
また、その土地を自分の土地と合わせて、金持ちになる輩も現れました。
しかし、金持ちからも貧乏人からも同じ額の税金しかとれず、どっか行っちゃった農民からは税金をとれません。
こうした税収の減少を埋めていたのは、臨時に集める税金で、それらは貧乏な農民が払っていました。真面目に払っている彼らの負担は物凄いことになっていたのです。
それを救ったのが、両税法でした。
両税法は、お金持ちからたくさん税金をとろう!という考えをもとに作られました。
一律均等に支配しようといえ考えを捨てたのです。
両税法を簡単に説明すると、土地や資産を一人一人計り、それぞれ納めるべき税額を払ってもらうというものでした。土地の広さによって、一人頭の額が変わってくるんですね。
政府の税収は、1ヘクタールの税額×土地の広さという感じになり、たくさん土地を持っているお金持ちから、たくさんとれるようになったのです。
両税法は、土地税と人頭税がいい感じにミックスされた税法です。
一条鞭法
一条鞭法は、明の時代にできた税制です。これはどんな制度かというと、税は全部、銀で納めてください!というものです。
それまで中国の税金システムは、超複雑でした。穀物納めてね、絹や綿納めてね、役所で無償で働いてね、などなど。
これって普通に「めんどくせえ」って感じですよね。
だから、最近流通し始めた銀を使って、一本化しよう!って決めたのです。
なんで銀なのか、といいますと、当時ヨーロッパは大航海時代で、アメリカ大陸でじゃんじゃん銀をとって、それを使って貿易をしまくっていたからなんですね。
銀が中国で流通するようになり、貿易も活発化していったので、明の勉強では産業の発展がキーなのです。
少し話が逸れましたが、まとめると一条鞭法は税金を銀で払ってね!と決めた税制でした。
地丁銀
地丁銀制は、人頭税を廃止しよう!ということを決めたものです。
均田制(地税)と租庸調制(人頭税)がどっちもあった時代から、ミックスされた両税法の時代になり、めんどいから全部銀で払っちゃおうという一条鞭法の時代になってきたわけですが、
今度は、人頭税を廃止しよう。どういうことかといいいますと、当時人口増加、土地不足という現象が起こっていました。
すると、金持ちはどんどん土地を持つし、貧しい人はそこで働くというような状態になっていきます。
こうなると、一人一人の税額を定めて払ってもらうのって、くそ面倒くさいんですよね。
だって土地持ってない人もいるからね。
さらにこの時代は康熙帝というカリスマ皇帝が清を動かしていて、好景気だったこともあり、財政がとても安定していました。
だから、「無理して人頭税とらんくてよくね?」ってことになったのです。
細かく説明すると、すごく複雑な制度なのですが、受験世界史を攻略する上で、理解しておいて欲しいのは、実質的な人頭税の撤廃です。
ちなみに納税方法は変わらず銀でした。
一条鞭法、地丁銀、両税法の違い
まとめておきましょう
両税法→唐の時代から明で一条鞭法が導入されるまで実施された税法で、資産に応じて納税額を変えるという制度。
一条鞭法→明の時代。複雑なシステムだった課税制度を見直すために、全部銀で納めましょうと決めたもの。
地丁銀→清の時代。人頭税を土地税に組み込んだ制度。
中国の税制はだんだん簡単になっていくというのがポイントです。やっぱ人って面倒くさいの嫌いなんですよね。
まとめ
いかがでしたか?
ちゃんとまとめてみたら意外と簡単ですね。ぜひ問題を解いたりするのに役立ててみて下さい!
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今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!それでは!
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