【合格へグッと近づく】十字軍を完璧理解!分かりやすく解説&覚え方も!

どうも、ケイトです。

世界史の勉強において、用語の正確性はもちろんですが、目的や結果、影響など本質を理解していることが大事ですよね。

 

今回は、1回から7回まである、ややこしい「十字軍」について、なぜはじまったのか、それぞれの回での特徴、その後結果や影響について、全部解説していきます!

Contents

十字軍のはじまり

「十字」軍

さて、あなたは「十字」と聞いてなにを思い浮かべますか?

 

ぱっと思いつくのは、キリスト教の十字架かなと思います。この想像の通り、十字軍運動とは、キリスト教の活動。

 

異教の地に対して、「聖地」の回復のための闘い(「聖戦」)に向かった運動と捉えておくと分かり易いでしょう。以下では、「なぜ」起こったのかを見ていきます。

背景

時は11世紀。

 

イスラームの王朝である、セルジューク朝がキリスト教の聖地である「イェルサレム」を征服するという、キリスト教vsイスラーム教な出来事が起こります。

 

セルジューク朝とは、トルコ人のイスラーム政権でしたね。1071年のマンジケルトの戦いにて、小アジア進出、ビザンツ帝国軍を破り、進攻していきました。

 

凄まじい勢いで侵攻してくるセルジューク朝のトルコ人。

 

イェルサレムが侵攻されてしまったビザンツ皇帝。

 

あなたは大切な場所を取られた!と感じたらどう行動しますか?

 

奪い返したいなと思っちゃいますよね。

 

ビザンツ皇帝も同じでした。聖地をとられ、ビザンツ帝国も脅かされ、「これはまずい」と。そこで、ヘルプを求めたのが、ローマ教皇でした。

 

1095年、ビザンツ皇帝のヘルプを受け取った教皇ウルバヌス2世クレルモン宗教会議を招集。

 

クレルモン宗教会議では、「イェルサレムの奪還」「聖地回復」「イスラーム勢力の打倒」を任務に、十字軍を送ることが決定されました。

 

ウルバヌス2世はキリスト教徒へ呼びかけを行い、宗教的情熱のある人々が、それぞれの思惑を持って、十字軍運動に参加しました。

十字軍は何回派遣された?


十字軍は全部で7回ありますが、成功するのはなんと最初の1回だけ。

覚えておいて欲しい回は、第一、三、四回です。解説していきます。

第一回(1096年)

唯一成功した十字軍です。

 

目的であったイェルサレム奪還を達成します。イェルサレム王国を建設し、キリスト教徒も多数移住。ローマ教皇の権威も絶大なものになりました。(十字軍が攻撃したとき、ファーティマ朝の支配下でした。ヨコの世界史も覚えちゃいましょう。)

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しかし、まもなくアイユーブ朝のサラディンにまたもやイェルサレムをまた奪われてしまいます。

第三回(1189年)

第三回の十字軍では、イギリスのリチャード1世、フランスのフィリップ2世、神聖ローマ帝国のフリードリヒ1世がそれぞれ兵を出し合い、彼らも出兵します。

 

しかし、リチャードとフィリップは喧嘩して、フィリップは途中で帰ってしまい、フリードリヒは事故って溺死。

ぐだぐだですね。

 

アイユーブ朝のサラディンと戦いますが、1192年に休戦協定と平穏に聖地巡礼できるように講和条約を結んで終了。奪還とまではいきませんでした。

第四回(1202年)

ローマ教皇インノケンティウス3世が提唱し、第四回の十字軍が派遣されます。ここでは当初の十字軍の目的とは大きく外れることになってしまいます。

 

1202年に十字軍が組織されますが、行き先はなんとイェルサレムではありませんでした。

 

何があったのか。ここではヴィネツィアの商人が登場人物として登場します。

 

彼らが十字軍の兵士に囁くのです。

 

ヴィネツィアの商人「どさくさに紛れて、ビザンツ帝国攻撃したら、ライバル消えて西ヨーロッパ儲かるやん?

 

そんな市場独占意欲にまみれた商人の囁きにそそのかされた兵士たちは、目的を忘れて、イェルサレムではなくビザンツ帝国の都、コンスタンティノープルを攻撃します。

 

さらに略奪、占領し、ラテン帝国を建ててしまうのです。これを知ったローマ教皇はまあ当然ながら

ブチギレ

兵士全員破門、乙。

第6、7回

フランス王ルイ9世が、堅実に十字軍を率いましたが、失敗しました。結局、十字軍は、1291年にアッコンが陥落し、失敗に終わってしまいます。

十字軍の目的・結果・影響


目的:イスラーム勢力打倒と、イェルサレム奪還

結果:失敗

それぞれの目的を紹介しておくと、

教皇は東西の教会統合を

諸侯は領地や戦利品を

イタリアの諸都市は商業繁栄

を目的に行動しました。

結果は失敗でしたが、十字軍派遣の影響は凄まじいものでした。

力関係が変化した

失敗が続いたことで教皇の権威がだんだん失われて、逆に戦いで指揮をした王様たちが力を持ち始めました。

 

国がまとまっていくきっかけになるのです。

 

また、諸侯や騎士は、馬に乗って剣で戦うスタイルが、火薬の登場で通用しなくなり、没落していきます。

 

道路が整備された

戦いに東に行くのに、道が整備されていなければ、行きたくても行けないですよね。

 

十字軍のために道が整備されたことで、地中海世界と東方の交流が活発になり、イタリアの諸都市は繁栄しました。

 

同時に貨幣経済も発展し、東西の文化も交流するのです。

宗教騎士団

宗教騎士団は、聖地の巡礼の保護を目的に独自に活動したグループです。

テンプル騎士団

フランスにおいて、宗教を通じて集まったグループで、結構な経済力を持っていて、金融業でも活躍しました。

 

大規模な騎士団だったんですよ。

 

しかし、貧困が原因でフィリップによって強制的に解散させられます。異端で逮捕、処刑されたそうな。

 

また、フリーメイソンの起源であるという説もあります。

ヨハネ騎士団

第一回の時に成立します。ヨハネ病院が結成の元になっていて、ホスピタル騎士団とも呼ばれます。今でも修道団として残っています。

ドイツ騎士団

第三回で成立し、東方へ向かっていきます。あまり聖地で活躍しませんでしたが、後にプロイセン王国となる、大規模な騎士団でした。

語呂合わせタイム

全7回の十字軍の年号を語呂合わせで覚えましょう!

十字軍送ろう、異様なやる気で痛烈に頑張るが、屍の中を撤退する

第1回

十字軍 送ろう

096(おくろう)[最初に1をつけてください]

第2~5回

異様 な やる気 で 痛烈 に 踏ん張る が

147(いよう)[最初に1をつけてください]

89(やるき)[最初に11をつけてください]

202(つうれつ) [最初に1をつけてください]

28(踏ん張) [最初に12をつけてください]

第6、7回

屍 の 中 を 撤退する

48(しかばね) [最初に12をつけてください]

70(なか) [最初に12をつけてください]

まとめ

まとめると、猫に寝床を奪われたときは、どうぞどうぞ可愛いねって思ってしまいます。

以上です。

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