京都大学法学部3年次編入試験合格したので後輩のために体験記を書く

 

どうも!ケイトです。

 

今回は、皆様にご報告を伝える記事です。

 

私、ケイトは、京大の法学部3年次編入試験に合格いたしました~~~~~~。

 

今日、合格発表(2020/12/18)だったんですが、ちょっと未だに信じれてない状態です。明日、入学案内が届くと思うので、本当に届いたら、信じます(笑)追記:届きました。

 

ということで今回は、大学入学後に、こういう道もあるんだよ、ということで、私の編入体験記を書いていきます。合格体験記を書くのは久しぶりです。それでは、いきましょう。

 

Contents

そもそも編入とは?

そもそも大学編入とは、というと、大学3年生から入学することです。元々は、高専生のための制度なんですかね。

 

日本では「編入」はあんまりメジャーではありませんが、アメリカではよく聞きますね。まあ私がよくアメリカドラマを見るからかもしれませんが。

 

オバマ前大統領も、オクシデンタル・カレッジからコロンビア大学(Columbia University)に編入してます。彼はその後、ハーバードロースクールに入りましたよね。

 

日本ではメジャーではないとはいえ、編入学の制度を持っている大学も結構あります。関西の有名どころは、京大、神戸大、阪大ですし、北海道、東北、埼玉、新潟、私の地元の名古屋大、広島大学や、九州大などなど。

 

学部も結構バリエーションがあります。ちなみに京大は、法学部と経済学部のみです。

 

高3 3月 編入受験を決意

私が京大の学部試験に落ちたということは、かなり前の記事で書きました。

【黒歴史を大公開】不合格体験記 京大に落ちた理由

 

大学入学後、私は京大の編入試験を受けることを決意しました。落ちてただただ悔しかったのもそうですが、不完全燃焼感があったからです。

 

やりきってから正式に受験生活を終えたい、と思ったのです。

大学1回生

 

苦難の連続

私は張り切って勉強を始めましたが、ここで問題が連発。

 

まず、モチベーションが保てない。編入なんてやらなくても死なないし、周りが自由に遊んでいる中、何してんだろう、っていう気分になります。

 

そして、全力のアウェー感

大学受験って、もう世間の風潮からして、絶対受けなきゃいけない物なんですよね。だから、高校生の50%は大学に行くんです。大学受験にいくらかかろうが、2浪くらいしようが、みんな文句言いません。

 

でも、その後の勉強や受験は、必ず「学歴コンプ」とか「学歴ロンダリング」とかディスられる。出会い系アプリで出会った、同志社の彼に編入の旨を話したら、上記のようにディスられました。(即別れた)

 

18歳以降は努力しちゃいけない、18歳で決まった学歴をずっと背負わなきゃいけないなんて誰が決めたんでしょうか。学歴社会のワリには、勉強し続けている大人に対しても目線が冷たいですよね。

 

そして最後に、情報少なすぎ。マジで、情報少ないです。

 

周りに編入したという体験をした人もいないし、必死にブログやTwitterを使って情報を集めました。

 

基礎的な勉強、TOEFL対策

 

ここで、どんな勉強をしたか、ということも書き残しておきます。

 

法学は、この1年は、良さそうな参考書を買い、繰り返し読みました。

 

当時はこれでかなり勉強しているつもりでしたが、今思えば、読んで終わりだったな、と反省。

 

私が編入に使った本は、あとでまとめて載せておきます。

 

英語のほうは、早くTOEFL受けて、慣れときゃ良かったなと後悔しています。

 

音読や単語の暗記が中心でしたね。

 

初めて受けたのが12月でしたが、英語力をチェックするにも、モチベーションを維持するにも、早めにそういうのは受けとくべきだなと、思います。

 

とはいえ、私はTOEFLのスコア、最後まで高得点が取れず、結経60点という低スコアで出してしまったので、あんまり英語のアドバイスはできないですね。

大学2回生

 

挫折

 

私は、夏、ついに心が折れます

 

2020年の6月7月は

一回諦めました。(爆)

 

親にも言ってません。マジで、この2ヶ月はぼんやりしてました。

 

挫折したのは、上に書いた理由に加えて、

・進歩が分からなかったこと

・孤独

・ただただストレス

です。

 

この時の私は、多分プチ鬱状態でした。何をしても成果が出ず、お先真っ暗で、コロナで人とも会えず、編入に関して誰にも相談できない。

 

最悪でした。

 

高校の時仲良くしていた友達から「編入頑張れ!」とメッセージが来ると、心を痛めながら「頑張る!」と返していました。

なぜか再決心した

これは自分でも分かりません。2ヶ月休んで頭が冷えたのか、一度決心したことは諦めないと決めていたのか、諦めることを親に言いたくなかったのか、

 

いろいろ悩み苦しんだ末、

8月に再決心し勉強を1からやり直しました。

 

今思えば、頑張りきってスッキリしたいという当初の目的がよみがえったのかも知れません。

 

私は必死に勉強しました。本を読み、講義を受け、アウトプットしまくりました。この1ヶ月が一番キツかったですね。

編入予備校の対面授業

これがなかったら、やっぱり諦めていたし、続けていても試験日に論文を書けなかっただろうな、というものがあります。

 

それは、編入予備校での対面授業です。

 

編入予備校の映像授業はとっていたのですが、コロナの関係や、対面に行く度胸がなかったことから、対面授業はとっていませんでした。

 

しかし、「せっかく秋の授業から大学も対面だし、京大講座は緊張感あふれる中、質の良い授業を受けられるよ」と予備校のアドバイザーさんに言われ、意を決して通うことにしました。

 

講師の方は、京大に毎年合格者を出していて、編入界隈でも有名な方でした。また、教室で講義を受けている仲間達は超優秀。

 

最初は、うちのめされましたし、数回はド緊張で受けてました。講義では当てられまくるし、論文も書きまくりました。何回か心が折れましたが、回数を重ねていくうちに、変化が現れました。

 

合格点の論文が書けるようになったことです。

 

ここは良い、こういうこと書けばもっと良い、そのようなアドバイスをくれました。一人で頑張っていた私にとっては、これが大きな力となり、勉強を後押ししてくれました。

 

試験を終えて

無事に試験を終えたものの、落ちただろうなあ、と思いながら待ってました。

 

自分の書いた論文は振り返れば振り返るほど、クソに思えてくるし、そもそも英語の点数が低すぎる。(試験はTOEFLのスコアと法学論文2本)

 

でも、学部試験が終わったときのような、後悔や、やりきれなかった感はないです。そりゃ、こうすればよかった、ああすればよかった、ってことは探せばいくらでもあります。

 

それでも、「やりきれた」「なんだかんだ楽しかった」って思えていたのが良かったですね。

 

まさかの合格

 

12月18日金曜日、10時、合格発表でした。

 

しかし、私は落ちたと思っていたし、不合格を知りたいと思わなかったので、10時半からの2限の授業を受け、家に帰ってから、コーラ飲みながら海外ドラマを見て、めっちゃ現実逃避していました。

 

不思議だったのは、落ちたと確信していたのに、すごく不安で恐怖を感じ、吐きそうなくらい緊張したことです。

 

合否を知る手段は3つでした。

 

1 京大まで行って掲示板を見る

2 京大のホームページで見る

3 合否通知が郵送されてくるのを待つ

 

私が京大の文学部に落ちたとき、ホームページで見たので、なんとなくトラウマで、2は除外でした。

 

速達でも、次の日になるだろうな、と思い、緊張し続けるのが嫌だったので3も除外しましt。

 

残るは1しかありませんでした。

 

「よし」と急に心を決め、ドラマを見るのを辞め、外に出る準備をし、ちょうどマンションの前に京大に行くためのバスが来たので、乗り込みました。

 

京大に着くまで30分から40分くらいかかったのですが、すげえ長く感じました。ようやく京大に着き、掲示板の裏まで来て、心の準備をしました。

 

 

落ちてもすべて無駄だったわけじゃない、大丈夫だと。

 

下を向きながら、表に回って、掲示されている紙をちらっと確認し、パッと顔を上げました。

「8」

 

目に飛び込んできました

ちょっと一瞬意味が分かりませんでした。

スマホから、受験票の写真の引っ張り出してきて、番号を確認すると、自分の番号はやはり「8」でした。

 

混乱と興奮の狭間に突き落とされた私は、一旦その場を離れて、もう一度番号を確認し、パニックになりながら、母に電話をかけました。

 

その後、インスタもTwitterも「おめでとう」フィーバーでした。

 

半年間の勉強

 

半年間の勉強内容をここにまとめましょう。

 

2020年の4月、ECC編入学院の通信講座をとりました。コロナの問題もあり、私自身そんなに対面の授業が得意ではない、というのがありましたね。

 

ただ、早めに対面には行っとけば良かったなと思ってます。

 

基本的には、予備校の講義、予習、復習と演習をしていました。知識が抜けていたら、基本書を読み返したりですね。

 

そこまで、特別なことはやってませんでしたし、上に書いたように2ヶ月くらい休んだ時期があったので、他の人よりは遅れを取ってました。

 

TOEFLも60点のまま全然伸びず、8月に再決心したときには手遅れでしたので。かなり、ハンデがあった状態だと言えます。

 

ECC編入予備校の対面授業に行き始めたのは9月でしたが、これが結構大きかったです。授業を通して、京大でよく使う知識や、答案の型を学びました。

 

最初は全然答案をかけなかったものの、回数を重ねるごとに上手くなりました。

 

予備校には、土日、丸々いた感じだったので、平日に、問題を解き直したり、欠けた知識を補給したりって感じでしたね。

 

大学の授業はちゃんと出てました。使えそうな知識とか、純粋に興味のある学問は、ちゃんと聞いてましたね。

 

京大の試験問題に答える時、前日に受けた「中東研究B」という動画講義で紹介された知識を、使うことができたので、興味のある分野に詳しくなっておくのがオススメです。

 

(ここで役立つとは思わなかったですけどね)

 

私は国際関係学部っていうのもあり、中東や平和学が好きになって、割とマジメに勉強していました。

 



 

使った参考書

 

ここで使った参考書をまとめておきます。まだ手元にある本(○で示します)は、定価より安く売ろうかなとも考えているので、編入に興味のある人はお問い合わせ下さい。

 

・キヨミズ准教授の法学入門(星海社新書)○

 

一番最初に読んだ本です。京大目指したい人は、法か経済か、どっちが肌に合うか検査する必要があるので、読んでみて下さい。

さらっと読めます。

・池上彰の憲法入門(ちくまプリマー新書)○

 

2冊目は憲法の入門書ですね。憲法ってどんなものか知るのにいいです。これも適性チェックとして読みましょう。

 

・はじめての法律学(有斐閣アルマ)○

 

3冊目は、法律学の本です。自動車事故をテーマに、刑事責任やその他の法律の知識が学べます。かなり重たいテーマですが、文章は読みやすいです。

 

私は、本にツッコミをペンで書きながら読んでました。青ペンで書いてしまい消せないので、ブックオフでは売れないです(笑)

 

・いちばんやさしい憲法入門(有斐閣アルマ)○

 

4冊目は2冊目と平行で憲法の入門書を読みました。京大の過去問を解いていて思うのは、

 

京大めっちゃ憲法好き

 

ってことです。私はその他の大学を受けていないので、特色は分からないんですが、憲法は詳しくなっといて損はないです。

 

 

・法学入門(有斐閣双書)○

 

5冊目は、立命館大学の名誉教授、末川博氏が書いた本です。先に言っておくと、この本オススメです。

 

10周くらい読んで、法学の基礎を染みこませました。

 

・政治学の名著30(ちくま新書)○

 

この本は読みましたが、頭の弱い私には、少し難しかったですね。しかし、政治学の知識は結構詰まっているので、ある程度政治学の勉強が進んだ人にお勧めです。

 

結局あんまり読めてないです(笑)

 

ここまでで、大学1回生の1年で読んだ本ですね。次から2回生です。

・ウォーミングアップ法学(ナカニシヤ出版)○

 

この本はどの合格者もオススメしていたので、買いました。入門書ですが、結構分厚いです。その分内容が濃くて、基本知識が全部入ってる勢いです。

 

また、問題演習がついていたので、法学の基礎知識を身に付けるのにはすごく役立ちました。

 

・はじめて出会う政治学(有斐閣アルマ)○

 

政治学の知識が薄かったので、夏にようやく買いました。この本、結構読みやすくて良いです。政治学の基礎的な知識が、分かりやすく解説されています。

 

 

・演習ノート法学(法学書院)○

 

この本にはめちゃくちゃお世話になりました。問題に対する論文の例が載っている本です。こういう知識は、この問題でも使えるんだ~とか、知識の使い方を学びました。

 

また、答案を書く練習にもなりましたね。

 

私は答案の書き方が分からない状態が結構長く続きましたが、この本を何度も読んだり、パソコンで書き写したりして、答案の型を身に付けました。

 

法学編入、ロースクールの界隈で結構有名な本だそうです。

 

・政治学(有斐閣)

 

定価で買うと高かったので、学校の図書館で借りた政治学の本格的な本です。試験が終わるまで2ヶ月くらい借りっぱなしでした。

 

予備校の講義で、政治学の知識が出てきたとき、自分の知識が浅すぎて焦ったときは、この本を読んで確認していました。

 

・法哲学(有斐閣アルマ)

 

この本は買ったけど、難しすぎて読めなかった本です。ほぼ新品状態でしたので、売ってしまいました。

 

読めなかった理由として、難しかった他に、再決心してから時間がなかったので、読む時間がなかったことや、この知識を答案に活かす能力が自分にはないな、と思ったこと、ですかね。

 

時間がある方は、読んだらいいですね。多分何周かしたら深く理解できるやつやな、と思います。

平和をめぐる14の論点(日本平和学会)○

 

これは好きで読んでましたね。国際政治や平和、社会問題に興味があったので、楽しく読んでました。

 

先ほども書いたとおり、好きな分野に詳しくなっておくのはオススメです。

 

 

本気でやれた

 

合格発表の時に、なぜか吐くほど緊張した、ということを言いました。2限の国際法の授業は、めっちゃ上の空でした。(ごめんなさい、教授)

 

ただこれは、ここまで本気でやれた証拠なのではないかと。

 

色々挫折もあり、ハンデも抱えながら、最後の3ヶ月間はダッシュするように駆け抜けられました。

 

京大1本しか受けず、TOEFLも60点で、編入について人にアドバイスできるほどではないですが、自分の中で全力が出せたこと、というのは、何より誇らしく思えます。

 

 

勉強法、指導者と環境

 

世の中、努力で報われるほど甘くありません

 

もちろんある程度の努力は必要ですが、その努力をする正しい方向であったり、努力を支えてくれる環境であったり、自分を導いてくれる指導者が必要になってきます。

 

大学受験も、編入受験も、かなり努力しました。合否には運もあるでしょう。

 

しかし、大学受験の時にはなかった、上に挙げた3つが編入受験の時にはあったことは、今回の結果の大きな要因であるように思えます。

 

私は受験世界史をテーマに発信してますが、それは私のように、一人でひたむきに頑張る受験生の努力がしっかり報われるように、手助けをしたいからです。

 

手を差し伸べたいんです。自分が苦しかったから。

 

まとめ

 

いかがでしたか?編入試験の体験記でした。

 

大学受験生にも、編入受験生にも、私のメッセージが伝わればいいなと思います。それでは。

 

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