【インドvsイギリス!】スワデーシとスワラージの違いと覚え方は?!

 

どうも!ケイトです。

 

イギリスがインドを支配していた頃(1906年)、インドがイギリスに反発して行った、スワデーシ・スワラージ。違い分かりますか?

 

ということで、今回は、違いがよく分からないスワデーシとスワラージの違いと、覚え方を解説してきます!

 

Contents

スワデーシとスワラージの違い

 

そもそもスワデーシとスワラージというのは、ベンガル分割令に反発してインドの人達が出した宣言の内容の一つです。

 

ベンガル分割令とは、イギリスがインドに対し、ベンガル地方のヒンドゥー教徒とイスラーム教徒の地域を、分断した法令です。

 

別々に統治して、お互いをいがみ合わせることで、インドの人々が団結することを抑えようとしました。

 

そんなベンガル分割令に反発して生まれたのが、スワラージ・スワデーシのような宣言なんです。

 

もっと細かく言えば、スワデーシ・スワラージというのは、1906年にカルカッタでインド人の独立派が大きな会議を行い、そこで取り決められた4つの宣言の一部です。

ちなみに、4つの中身としては、スワラージ、スワデーシ、英貨排斥、民族教育の4つです。

 

じゃあ、このスワデーシ・スワラージってなんなのか、というと

 

スワラージ=自国の自治を主張したもの(スワは「自己」、ラージは「統制」を意味)

スワデーシ=国産品を愛用し、外国のものを使わないことを主張したもの

という内容です。

インド国民会議でインド人の不満をガス抜き?

 

概要はさらっとお伝えしましたが、ベンガル分割令の前まで時を戻して解説していきましょう。

 

イギリスがインドを支配し始め、ムガル帝国が滅亡し、勝手にイギリスがつくったインド帝国が成立したあと、インドではイギリスの好き放題でした。

 

鉄道の建設、プランテーションなどを行います。これらは経済発展に繋がるもので、イギリスの経済繁栄に役立っていきます。それにかかるお金や労力はインドの人達が負担しました。

 

そんな中で、弁護士や官僚などエリート層を中心に、インド人はイギリス人との間で人種差別を経験します。

 

例えば、インド人の判事がインドのヨーロッパ人を裁けないみたいな。ヨーロッパ人がヨーロッパ人を裁く時、どうしても判決が甘くなる、みたいな感じですよね。(日本史でも同じようなことがあったような、、、)

 

非暴力・不服従のガンジーが活躍したのは、この頃です。彼は実は弁護士で裕福でエリートでした。ロンドンに留学したほどです。しかし、そこで人種差別を受け、それから考え方が変わります。

 

ガンディーの話から話を戻しますが、そのような差別を受けた彼らは民族的な意識を持つようになります。「我々はインド人なんだ」というものですよね。

 

このような民族意識の高揚を感じとったイギリスは、ムガル帝国の滅亡前に起こった、インドの大反乱を思い出し、「あいつら頭いいしな、また大人数に反乱起こされたら大変やな」と思うわけです。

 

そこで、逆に彼らの不満を聞いてガス抜きをしようと試みます。

 

ムガル帝国の滅亡についての復習はこちらから!↓

インドの大反乱の語呂合わせ!解説付き!

 

こうして、イギリスは、インド人の意見も取り入れる機関としてインド国民会議を結成するわけです。

 

この会議はイギリス主導で、インド人の不満を解消して反乱を起こさせないようにしたものでしたが、これがきっかけで後にインドの自治獲得を目指す、国民会議派という政党が生まれることになります。

 

 

ベンガル分割令

 

国民会議は、いわばヨーロッパよりの機関として結成されたわけですが、だんだんインド人が民族的意識をもつようになり、イギリスは焦り始めます。

 

「インドが団結して刃向かってきたらマズい」!そう思ったイギリスは、あることを思いつきます。インドでは、イスラーム教徒とヒンドゥー教徒の仲が悪かった状況を利用して

イスラーム教徒とヒンドゥー教徒に仲間割れさせて、こっちが良いように統治したろ。そしたら反乱も起きんやろ

 

悪いですねえ。

 

こうして1905年、ベンガル州を二分して、イスラーム教徒とヒンドゥー教徒を東西に分けるベンガル分割令を出しました。

 

これに対して、当初は親英的な国民会議派からティラクという人物が台頭してきます。彼は「インドは自治を獲得するべきだ!」と主張する急進派(過激派)でした。

 

ティラクは仲間を集めてベンガル分割令に猛烈に反対します。

 

こうして、国民会議派の中の、ティラクを中心とした急進派が主導して、1906年にカルカッタで大きな会議を開きます。

 

そこで、ベンガル分割令に反発して決定されたのが、4綱領(スワラージ、スワデーシ、英貨排斥、民族教育)なわけです。

 

4綱領は、

・スワラージ=自治を獲得しよう

・スワデーシ=自国のものを愛して使おう

・英貨排斥=イギリスの通貨が流れないようにイギリスの商品を買わないようにしよう

・民族教育=イギリスの教育を受けたらインド人は奴隷になる。自分たちの方針で、インド人のために教育をしよう

という内容の4つです。

 

これらの内容の共通点としては、イギリスを追い出して、自分たちで自治、教育しよう!というものですね。

覚え方

 

スワラージは、スワは「自己」、ラージは「統制」を意味し、「「自治」をしよう!」

スワデーシは「国産品を買うようにしよう!」

という内容だったんですが、ごっちゃになりそうですね。

 

ってことで、覚え方を紹介しておきます。スワラージのこじつけです。

 

スワラー 

スワラージの「ジ」と自治の「じ」ですね。

 

「スワラー自治、スワーラー自治」と唱えて覚えましょう。

 

まとめ

 

いかがでしたか?スワデーシ、スワラージの話から、インド国民会議、ベンガル分割令のお話でした。

 

しっかり復習してマスターして下さいね!

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